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ブラックなんダー
「ブラックなんダー」 黒の恨み唄K 【開悟成道編(2)】


その後ブラックなんダーは、突如として「お遍路さん」を思い立ち、芸能生活からきっぱりと脚を洗った。

剃髪し、長髪をさっぱりと切り落とした彼は、死国四十八霊場巡りの旅に出たのだった。

のちに、どこぞの総理大臣が試みた様な中途半端なお遍路さんではなく、すべて徒歩で回ることとした。

そして、お遍路さんの旅に出たブラックなんダーにとって、その莫大な財産、それは主に印税とCM出演料であったが、全て無用のものであった。
全財産をあっさりと福祉関係に彼が寄付してしまったことは、大きな話題となり、海外のメディアでも取り上げられた。

また、ブラックなんダーが当時住んでいた武蔵NO市では、総税収の大半をブラックなんダー個人の納税に頼っていた。
彼が芸能活動を中止すると知った市長が、思いとどまるよう懇願する為にブラックなんダー宅を訪ねたものの、既に彼の姿はなかった。
誰もいない部屋を見つめて市長は『目の前が“ブラック”なんだ・・・』と呟いたいう。


ブラックなんダーをこのような行動に駆り立てたものは何だったのだろうか?

それは常に彼の中にある、「存在」(Sein: ザイン・ 独)と「当為(まさになすべきこと)」(Sollen:ゾルレン・独)、 というものへの哲学的思索なのだ。

この哲学的命題が「何ダー?」と言う象徴的な言葉なのである。

求道者、哲学者としてのブラックなんダーは、次なる思索の旅に向けて、「お遍路さん」に旅立ったのである。


「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」


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