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ブラックなんダー
「ブラックなんダー」 黒の恨み唄C 【作詞家編(4)】

歌の題名を考えて、電子辞書の逆引き機能を使って探しているうちに、ブラックなんダーは眠ってしまったのである。
実際に眠っていたのはわずかな時間であり、ものの5分と言うところだ。

その中で、彼は夢を見た。

「一炊の夢」とは、ご飯が炊きあがるまでの時間に自分の一生、栄耀栄華から死ぬまでの夢を見たという中国の故事だ。
だが、彼の夢はもっと短かった。「たばこ1本の夢」というところか。


夢の中で彼が作り、自ら歌った歌が売れに売れ、CDばかりかネットでも人気爆発。
印税がガッポガッポと入ってくる。

テレビの出演はひっきりなし。売れっ子の彼には、CMの依頼まで舞い込んでくる。

それに、町中を歩けば、どこへ行っても彼の声とメロディが流れてくる。


  男と男が ふたりいて〜
  黒くて太い〜 棒がある〜
  誰もたたかぬ 棒なれど〜
  エンヤコラ 今夜は 担いでく〜
  Bow and Bow 〜  Bow and Bow 〜
  たたかないてでね Bow Bow 〜



・・・後で分かるのだが、これは「正夢」だった。
夢が現実のものとなったのだった。



「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」


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