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【ブラックなんダー】 「人生は修行だ!」の巻 (20) |
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新婚旅行も無事に終え、ブラックなんダーの新婚生活が始まってから二月ほど経ったある日のことである。 そのよる、チョットした事件が起こった。 新婦の白妙がブラックなんダーに、師匠のブラック・マイスターについて、尋ねてきたのである。 「いったい、何者なのか?」「二人はどんな関係なのか?」 結婚式に参列した新郎側唯一の関係者である。 ふつうの人であれば、当然関心を持つであろう。 白妙はその話題を、夜夕食時に切り出してみた。 すっかり存在を忘れていた師匠の話をされ、びっくりしたブラックなんダーは、食事をノドに詰まらせそうになった。 「ただの、へんなジジイだよ。」 ブラックなんダーは、むせかえりながらも、はぐらかすようにして笑って適当に答える。 当然、ブラック・マイスター師匠の真の姿のことなど話さない。 話しても信じられるわけがないし、師匠との約束だ、話すわけにはいかない。 すっかり(その存在ごと)忘れていた師匠の言葉が思い起こされる。 「これから私の言うことは、絶対他言してはいけませんよ。もし仮にあなたが私のことをしゃべったら、その瞬間、私は消えていなくなるのですから」 白妙も、それ以上に突っ込んで聞くことはせずに話題を変え、二人は明日の天気や世間話など他愛ないやりとりを交わした。 ほっとしたブラックなんダーは、いつもよりちょっと多くビールを飲み、少しふらつきながら普段より早く床に入ったのである。 「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」 |
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