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ブラックなんダー

【ブラックなんダー】 「人生は修行だ!」の巻 (10)

ブラック・マイスター(BM)は「ほう、分かりましたか?」と涼しげでに答えた。
ブラックなんダーが、自分と犬と語ることが出来ることに気づいたことに、感心したようだ。


BMが言うには、あの犬が女主人のことをコマゴマと「こまったものだ」と愚痴っていたとのこと。

それに対してBMは、「飼い主は犬を選んだと思っているが、本当は、犬に選ばれた飼い主であることに気づいていない」というような世間話をしていたのだという。
・・・犬の飼い主の女には、“変なじじいが犬の頭を撫でていた”、ぐらいにしか思っていないようであるが。


なんでも、BMは犬や他の動物だけでなく、人間が使っている道具とも話すことが出来るらしい。

たとえば、机。長く使っていれば、家具にも魂が入る。
そして、生き物と同じように喜怒哀楽すら持つようになるのだという。
これを「付喪神(つくもがみ)」「九十九神」というのだそうだ。

「そういえば、古くなったモノに魂が入って妖怪(あやかし)のようになるといった話を、いつだったか“安BE晴明”がしていたな・・・。」
と思い起こすブラックなんダーであった。



「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」


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