【ブラックなんダー】 「人生は修行だ！」の巻 (01)
世の中に「ブラック企業」と言われる会社があるという。 この意味がブラックなんダーは分からず、なんかかっこいいものと思っていた。 「BLACK無TOU」という缶コーヒーがあるし、ウィスキーだってREDラベルよりBLACKラベルのほうが高級だ(と思う)。 映画でも「Men 陰 Black」が流行したじゃないか。 だから、当然「ブラック企業」と呼ばれる会社というのも、かっこいいに違いない、と彼は思った。 いや、思い込んでいた。 小説家でもシンガーソングライターでも頂点を極めながら、ドロップアウトしたブラックなんダーである。 ゲージツ家の道はあきらめ、カタギの世界に入るか、などと考えていたところだ。 そこで、彼は「先ず、会社というところに入ってみて、そこでザッと会社というものを学び、次に自分で会社を興そう」と思い立ったのである。 つまり「起業家」への道を進もうと思ったのである。 「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」
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