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「ブラックなんダー」 ブラックな小説 F |
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「まてよ・・・・」ブラックなんダーは、ふと気づいてしまった。 小説の設定場所はロンドンの町中だったのだ。 そんな町中で、家の中で熊を飼っている家などあるはずがない。 となると、場所はどこか田舎、山の中ぐらいでないとまずい。 凸凹山の麓という設定にしよう。急遽、舞台変更をした。 さて、黒熊の「ブラッキー」が死んで49日目のこと。 土で盛り上がっていた墓がボッコリとへこみ、置いてあった墓標の石が穴の中に沈み込んだようになっていた。 墓は誰かに掘られ、遺体を持ち去られたのかも知れない。 その夜、男の家に強い風が吹き、土台を引き抜いて家を空へ運んでしまうかと思われるような天候となった。 男は、家の中でたたずむしかない。 そう、四十九日(仏教で言う「中陰」:人が死んでから49日かけてあの世に到達するとされる忌み日で、法要を行う)の夜の恐ろしい出来事だった。 「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」 |
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