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ブラックなんダー

「ブラックなんダー」 怪奇譚 J 【安BE晴明編その8】

 「ブラックなんダー」が宮中の要職である「蔵人の少将」だった時のことだ。
彼は、晴明に命を助けられたことがある。

ある日、「蔵人の少将」(ブラックなんダー)が華やかに行列を組んで内裏(だいり)に向かっていた時の事、少将が一羽のカラスに空からフンをかけられた。

 このカラス、実はある陰陽師の放った式神で、少将は呪いをかけられ、少将の命は風前の灯火となった。
これに気づいたのが、晴明。

 晴明は、その事を少将に伝え、悪鬼退散の祈祷を行い、少将に護身の術をほどこして、一晩中呪文を唱えた。

 少将に呪いをかけたのは、実は同じ家に住む少将の妹の夫だった。
何の理由か、彼は少将を逆恨みして、とある陰陽師に頼んで式神を使って少将を呪い殺そうとしたのだった。

 「ブラックなんダー」少将を呪った陰陽師は、晴明の力によって押し戻された自分の式神によって、逆に呪い殺されてしまったそうな。
少将の妹の夫は「ブラックなんダー」の力でカラスにその身を変えられ、闇夜の中に閉じ込められたということじゃ。




「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」


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