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ブラックなんダー

「ブラックなんダー」 怪奇譚 I 【安BE晴明編その7】

 安BE晴明とブラックなんダーが一緒にいたときの話である。

物忌み中(卜占で不吉な折りに謹慎すること)のある公卿の所に、友人である僧侶、医師、武士、そして晴明が集まった。
ついでに「ブラックなんダー」もその場にいた。

 ちょうどその時、公卿あてに奈良から早瓜が山ほど献上されてきた。

 公卿は「物忌み中にこのような物を、もらうというのはどうであろうか」と晴明に占ってみるよう命じた。

 晴明は、「瓜の中に毒があります」と言い、たくさんある瓜の中から一つを取り出した。
これに僧侶がお経を唱える。すると、その瓜が動き出したので、医師が瓜の二ヶ所に針を打ち立て、最後に武士が腰の刀を抜いてその瓜を真っ二つに切り裂いた。

「ブラックなんダー」がそれを開いてみたところ、中にはとぐろを巻いたヘビが入っておった。
医師の針は、ヘビの両目に突き刺ささり、武士の刀は、ヘビの頭を断ち切っていたそうな。

その後、皆が気味悪がったものだから、「ブラックなんダー」と晴明は、残りの瓜を美味しく平らげたそうじゃよ。





「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」


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