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ブラックなんダー

「ブラックなんダー」 怪奇譚 F 【安BE晴明編その4】

「ブラックなんダー」が安BE晴明とが互いにはじめて言葉を交わした時のことである。

ある日彼は、播磨の国(今の姫路あたり)の老僧として、「ぜひ、陰陽道を習いたい」と安BE晴明を訪ねた。

 ところが、晴明にはその老僧(ブラックなんダー)が自分の力を試すためにやって来たこと、それに連れている二人の童子が式神(しきがみ)である事を即座に見抜いた。

 そこで、晴明は術を使って老僧の式神を隠してしまった。
やがて老僧は自分の連れていた式神がいない事に気づき、自分の思惑が晴明にバレていた事を察し、晴明を試そうとしたことを謝った。

 闇に生まれ、闇に生きる「ブラックなんダー」にとって、式神を使う事はさほど難しいことではない。
しかし安BE晴明のように、他人の式神を隠すなどという事は出来ることではない。

 「ブラックなんダー」は『並の陰陽師にできる事ではない』と判断し、すぐに晴明の弟子になったのだが、どういう訳かお互いに仲良くなり、しまいには友達となったのだった。

 もう千年ほど前の話だが、それからずっと「ブラックなんダー」と晴明との友誼は続いている。






「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」


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