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「ブラックなんダー」 幕末麺麭屋伝 G |
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(前回の続き) ある日「ホワイトなんだダー」は、初めて長崎の町へと炭を売りに来た「ブラックなんダー」に対して、思いっきり値切ってみようと考えた。 何と『初回なんだから、相場の半値で売ってくれ』と値段をふっかけてみたのだ。 「ブラックなんダー」は怒るそぶりも見せず、炭一俵を惜しげもなく川に投げ入れた。 それを見て「ホワイトなんダー」が慌てて問いただすと、「ブラックなんダー」は涼しげな顔で答えた。 『物の価値も分からずに闇雲に値切るヤツなんかには、俺が丹精込めて焼き上げた貴重な炭などもったいない。川に捨てたほうがよっぽどましだ』と。 この非礼を深く詫び、「ホワイトなんダー」は「ブラックなんダー」を友として大切にしたという。 「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」 |
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