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「ブラックなんダー」 幕末麺麭屋伝 @ |
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昔「ブラックなんダー」が煙で真っ黒な炭屋だった頃、「ホワイトなんダー」は パン屋だった。 日本の国では、パンの歴史はまだ短い。 パンを漢字では『麺麭』と書く。『麺』、つまりヌードルだなぁ。 『麭』も麦偏に『包む』だ。どっちにしろ、変な感じだ。 イヤーな感じ!ってわけだ。 「ホワイトなんダー」の作ったパンというのは、白くて丸っこいやつだった。 今なら『コッペパン』とでも言うのだろう。 頃は天保、ちょうど幕末のことだった。 場所は江戸じゃない。長崎でのことだ。 長崎では紅毛人や南蛮人と呼ばれた外国人が“出島”という小さな人造の扇形の島にあふれていた。 鎖国状態の中、日本で出島だけは、貿易目的でオランダ人がいることを許されていたのだった。 そんなところで、幕末の長崎でパン屋をはじめた日本人(?)があやつ、「ホワイトなんダー」だった。 「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません」 |
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